Book Zazen

書評を中心に自分の好きなことを詰め込んだブログ、光明を失った人生について書き残しておきます。

養老孟司氏『AI支配でヒトは死ぬ』ー本日買ったものー令和三年十月三日(日)夏のような晴れ

養老孟司氏『AI支配でヒトは死ぬ』ー本日買ったものー令和三年十月三日(日)夏のような晴れ 養老孟司氏『AI支配でヒトは死ぬ』 滞事を一掃し、新たなことにも取り組んでいる今日この頃。 朝から動いていました。 さて、先日「表現者クライテリオン」のHPを…

三浦雅士氏『身体の零度―何が近代を成立させたか』ー令和三年七月三十一日(土)酷暑

三浦雅士氏『身体の零度―何が近代を成立させたか』ー令和三年七月三十一日(土)酷暑 「古代文化のなかでは、競技がつねに神に捧げられた祝祭の一部をなし、幸をもたらす神聖な儀礼として、不可欠なものとされていた。この祭祀との関連が、現代のスポーツで…

読書中ー今野元氏『吉野作造と上杉愼吉ー日独戦争から大正デモクラシーへ』(名古屋大学出版会、2018年)★★★★★

読書中ー今野元氏『吉野作造と上杉愼吉ー日独戦争から大正デモクラシーへ』(名古屋大学出版会、2018年) 「上杉愼吉や穂積八束ら没落した「神権学派」の奇行を冷笑するといった流儀では、日本近代史研究は深まらない」(6頁) 著者の今野氏は、マックス・ウ…

今欲しい本 令和三年五月三十一日(月)

今欲しい本 令和三年五月三十一日(月) 物欲を減らさないといけない。書籍代がない。 そんな自分に日経5月30日の新潮社選書の広告はきつかった。 佐伯啓思『死にかた論』 「七十を過ぎた思想家が、自らのこととして死と向き合った本」だという。呉智英氏と…

軍師の心構えー『松翁論語』 令和三年五月二十三日(日)晴れ

軍師の心構えー『松翁論語』 令和三年五月二十三日(日)晴れ 「立派な軍略を立てたら、それを大将に進言して、これを用いさせなければならない。つまり、用いさせる方法にも、軍略と同じだけの価値がある。」(『松翁論語』PHP研究所、2005年、214頁) 子供…

「事上磨錬」ーこれからの目標ー令和3年4月21日(水)晴れ

「事上磨錬」ーこれからの目標ー令和3年4月21日(水)晴れ 「事上磨錬」ーこれからの目標ー令和3年4月21日(水)晴れ 三島由紀夫「革命哲学としての陽明学」(『行動学入門』文春文庫、1974年所収) 山田準『陽明學講話』明徳出版社、平成九年 まとめ 晴…

本物に触れたい ー『男爵山川先生遺稿』 令和三年四月三日(土)くもり

本物に触れたい ー『男爵山川先生遺稿』 令和三年四月三日(土)くもり 本物に触れたい ー『男爵山川先生遺稿』 令和三年四月三日(土)くもり はじめに 「マルクス主義は科学にあらず」 1.科学とは何か 2.天体力学の導入 3.海王星の予言に見る科学の特色 4.…

心胸開拓できていないー令和三年三月二十一日(日)終日雨

心胸開拓できていないー令和三年三月二十一日(日)終日雨 もう寝る前になって言うのも何だが、今日一日何もできなかった。 先週、今週と仕事関連で忙しかったので、心胸開拓や思想系は何も進んでいない。 生きるため、より良い仕事に就くために駆けずり回っ…

紀伊国屋書店 洋書バーゲンに乗り損ねる 令和三年3月13日(土)

紀伊国屋書店 洋書バーゲンに乗り損ねる 令和三年3月13日(土) あれからもう3年も経つのか!? 所用で出かけた帰りに紀伊国屋梅田本店に寄ってみたら、洋書バーゲンがやっているではないか! 緊急事態宣言明けからやっていたのかな?あまり繁華街に出かけるこ…

今月の月刊誌ー令和二年十二月二十二日(火)

今月の月刊誌ー令和二年十二月二十二日(火) *エズラ・ヴォーゲル氏のご冥福をお祈りいたします。 関連記事:このシンポジウムのトイレで、ヴォーゲル氏を真近で見ました。 book-zazen.hatenablog.com 仕事と家の往復で何もできていない毎日。 新聞を見て…

開かれた社会とその敵とは?ー令和二年十月十七日(土)雨

開かれた社会とその敵とは?ー令和二年十月十七日(土)雨 「ポパーについては言い古されたジョークがあった。『開かれた社会とその敵』は『その敵の一人によって書かれた開かれた社会』という題にすべきだった、と。」 There was an old joke about Popper:…

「子供」時代の終焉ー令和二年九月二十七日(日)晴れ

「子供」時代の終焉ー令和二年九月二十七日(日)晴れ 永井均氏の本 永井均氏の本を初めて買ったのは、高校時代だった。 『ウィトゲンシュタイン入門』で独我論に触れられていて、新鮮だった。 国語の時間、教科書に隠して、この新書本を読んでいた。 こうい…

鹿島茂氏の回想記事ー令和二年九月二十六日(土)

鹿島茂氏の回想記事ー令和二年九月二十六日(土) 日経の夕刊文化欄、「こころの玉手箱」はフランス文学者の鹿島茂氏の回想だった。 仏文好きになりかかっている私にとって、時宜にかなった記事だった。 内容は本好きにとって、役に立つ話しだ。 会員記事だ…

藤原書店ブッククラブ入ると得なのか?ー令和2年9月13日(日)

藤原書店ブッククラブ入ると得なのか?ー令和2年9月13日(日) 藤原書店と言えば、1989年に創立ながらも、フランスの歴史家ブローデルや、その影響を受けた社会科学者のウォーラーステイン(「世界史システム論」で有名)、我が国で言えば、後藤新平関連の著…

書評③・福田和也氏『奇妙な廃墟ーフランスにおける反近代主義の系譜とコラボトゥール』(国書刊行会、平成元年) 第二章 モーリス・バレス

書評③・福田和也氏『奇妙な廃墟ーフランスにおける反近代主義の系譜とコラボトゥール』(国書刊行会、平成元年) 第二章 モーリス・バレス 書評③・福田和也氏『奇妙な廃墟ーフランスにおける反近代主義の系譜とコラボトゥール』(国書刊行会、平成元年) 第…

死神ーブッダ『感興のことば』 令和二年八月十六(日)猛暑

死神ーブッダ『感興のことば』 令和二年八月十六(日)猛暑 ブッダ『感興のことば』 「花を摘むのに夢中になっている人が、未だ望みを果たさないうちに、死神がかれを征服する。 花を摘むのに夢中になっている人が、まだ財産が集まらないうちに、死神がかれ…

英語のススメ:ルーシー ヒューズ=ハレット(Lucy Hughes‐Hallett)の"THE PIKE" (『ダンヌンツィオ 誘惑のファシスト』)ー令和二年八月十四日(金)晴れ

英語のススメ:ルーシー ヒューズ=ハレット(Lucy Hughes‐Hallett)の"THE PIKE"(『ダンヌンツィオ 誘惑のファシスト』)ー令和二年八月十四日(金)晴れ ダンヌンツィオの伝記 ダンヌンツィオの伝記を手に入れた。イタリア人の伝記なので、日本語版で読む…

中島らも氏『僕に踏まれた町と僕が踏まれた町』(集英社文庫、1997年) 令和二年八月二日(日)晴れ

中島らも氏『僕に踏まれた町と僕が踏まれた町』(集英社文庫、1997年) 令和二年八月二日(日)晴れ 休日を利用して、福田和也氏の著作をまとめようとしていたが、まとめきれなかったので、休憩に中島らも氏の『僕に踏まれた町と僕が踏まれた町』(集英社文…

エズラ・パウンド、ダンヌンツィオ、三島由紀夫ー断捨離の後悔、筒井康隆氏『ダンヌンツィオに夢中』の場合ー令和二年七月十二日(日)

エズラ・パウンド、ダンヌンツィオ、三島由紀夫ー断捨離の後悔、筒井康隆氏『ダンヌンツィオに夢中』の場合ー令和二年七月十二日(日)) 人生の節目、節目に本の断捨離を行って来たことは、以前に書きました。 関連記事:カテゴリー「断捨離」を参照してい…

子規の散種ーリチャード・ライトについて ( 『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス』の記事より)-令和二年七月四日(土)

子規の散種ーリチャード・ライトについて ( 『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス』の記事より)-令和二年七月四日(土) 前回、正岡子規の弟子であり、「慢性憂国患者」であった五百木良三(瓢亭)について書かれた松本健一氏の著作を紹介した。五百…

「悪名」の追認ー松本健一氏『昭和史を陰で動かした男』令和二年六月二十七日(土)★★☆☆☆

松本健一氏『昭和史を陰で動かした男ー忘れられたアジテーター五百木瓢亭』(新潮社、2012年)★★☆☆☆ 子規庵 松本健一氏の本であるし、新潮選書であるし、落ち着いた深緑の装丁であるし、何と言っても主題は正岡子規が嘱望した第一の弟子であり、頭山満の衣鉢…

福本和夫氏の田口卯吉評ー福本和夫氏『私の辞書論』(河出書房新社、1977年)よりー令和二年五月八日(金)

福本和夫氏の田口卯吉像ー福本和夫氏『私の辞書論』よりー令和二年五月八日(金) 福本和夫氏と言えば、戦前の共産主義、マルクス主義者として有名だ。 その人物と私にどんな接点があるというのか? 私は10代の頃に、立花隆氏の『日本共産党の研究』の第一巻…

田口卯吉による東海散士『佳人之奇遇』評ー令和二年五月三日(日)

田口卯吉による東海散士『佳人之奇遇』評ー令和二年五月三日(日) 田口卯吉の肖像(「近代日本人の肖像」より) 田口卯吉は、明治の経世家で、幕府の儒者・佐藤一斎の孫の子にあたる。卯吉の祖父慎左衛門は、佐藤一斎の長男なのだが、胆力のある豪の者だっ…

柴四朗とウラービー:山内昌之氏『近代イスラームの挑戦』より 令和二年四月三十日(木)

柴四朗とウラービー:山内昌之氏『近代イスラームの挑戦』より 令和二年四月三十日(木) 歴史家の山内昌之氏の著作『近代イスラームの挑戦』(中公文庫、2016年。原著は1996年)にも柴四朗とウラービー(アラービーともいう)の会見のことが載っている。 ウ…

歴史家ニュートンのことーRob Iliffeの"Newton"ー令和二年四月二十八日(火)晴れ

歴史家ニュートンのことーRob Iliffeの"Newton"ー令和二年四月二十八日(火)晴れ 私とニュートンって接点がなさそうだと思うだろう。その通りだ(笑)。 昔、小山慶太氏の本でケインズがニュートンの遺稿を競り落としたとかという話か何かで、ニュートンの…

紹介・臼杵陽氏『「中東」の世界史』(作品社、2018年)★★★★☆ー令和2年4月18日(土)

臼杵陽氏『「中東」の世界史』(作品社、2018年)★★★★☆ー令和2年4月18日(土) 今回は臼杵陽(うすき あきら)氏『「中東」の世界史』(作品社、2018年)の「第3章 植民地化への抵抗運動」を紹介したい。「原理主義」の探求過程で、臼杵氏の『原理主義』(岩…

発端としてのイスラムー呉智英氏『封建主義者かく語りき』の序ついてー令和2年4月16日(木)

発端としてのイスラムー呉智英『封建主義者かく語りき』の序ついてー令和2年4月16日(木) いつも記事を読んでいただきありがとうございます。 Thank you for reading the articles of my blog. 昨年の御代替わりの陽気が、嘘のような世界になってしまいまし…

横田貴之氏『イスラームを知る10 原理主義の潮流 ムスリム同胞団』(山川出版社、2009年) 令和二年四月十二日(日)

横田貴之氏『イスラームを知る10 原理主義の潮流 ムスリム同胞団』(山川出版社、2009年) 原理主義の潮流 ムスリム同胞団 (イスラームを知る) [ 横田貴之 ]価格: 1320 円楽天で詳細を見る 原理主義の潮流―ムスリム同胞団 (イスラームを知る) 作者:横田 貴…

紹介ー池内恵氏著「約束の地と堕落した女ーアラブ知識人の見たアメリカ」-令和2年3月14日(土)

紹介ー池内恵氏著「約束の地と堕落した女ーアラブ知識人の見たアメリカ」-令和2年3月14日(土) 明治以降の日本の思想を考えるときに、無視出来ない文化圏がイスラムである。 大学・大学院時代の私の念頭に常にあったのは、なぜ日本の大学(例えば法学部)…

デルモア・シュワルツって誰? 令和2年3月7日(土)晴れ

デルモア・シュワルツって誰? 令和元年3月7日(土)晴れ スパイクリーの『ブラック・クランズマン』を観て、もう少し様々なラインナップでアフリカ系アメリカ人のことを見たいと思い副島隆彦氏の『現代メリカ政治思想の大研究』の第8章の「黒人イスラム勢力…