Book Zazen

書評を中心に自分の好きなことを詰め込んだブログ、光明を失った人生について書き残しておきます。

開かれた社会とその敵とは?ー令和二年十月十七日(土)雨

開かれた社会とその敵とは?ー令和二年十月十七日(土)雨 「ポパーについては言い古されたジョークがあった。『開かれた社会とその敵』は『その敵の一人によって書かれた開かれた社会』という題にすべきだった、と。」 There was an old joke about Popper:…

「子供」時代の終焉ー令和二年九月二十七日(日)晴れ

「子供」時代の終焉ー令和二年九月二十七日(日)晴れ 永井均氏の本 永井均氏の本を初めて買ったのは、高校時代だった。 『ウィトゲンシュタイン入門』で独我論に触れられていて、新鮮だった。 国語の時間、教科書に隠して、この新書本を読んでいた。 こうい…

鹿島茂氏の回想記事ー令和二年九月二十六日(土)

鹿島茂氏の回想記事ー令和二年九月二十六日(土) 日経の夕刊文化欄、「こころの玉手箱」はフランス文学者の鹿島茂氏の回想だった。 仏文好きになりかかっている私にとって、時宜にかなった記事だった。 内容は本好きにとって、役に立つ話しだ。 会員記事だ…

藤原書店ブッククラブ入ると得なのか?ー令和2年9月13日(日)

藤原書店ブッククラブ入ると得なのか?ー令和2年9月13日(日) 藤原書店と言えば、1989年に創立ながらも、フランスの歴史家ブローデルや、その影響を受けた社会科学者のウォーラーステイン(「世界史システム論」で有名)、我が国で言えば、後藤新平関連の著…

書評③・福田和也氏『奇妙な廃墟ーフランスにおける反近代主義の系譜とコラボトゥール』(国書刊行会、平成元年) 第二章 モーリス・バレス

書評③・福田和也氏『奇妙な廃墟ーフランスにおける反近代主義の系譜とコラボトゥール』(国書刊行会、平成元年) 第二章 モーリス・バレス 書評③・福田和也氏『奇妙な廃墟ーフランスにおける反近代主義の系譜とコラボトゥール』(国書刊行会、平成元年) 第…

死神ーブッダ『感興のことば』 令和二年八月十六(日)猛暑

死神ーブッダ『感興のことば』 令和二年八月十六(日)猛暑 ブッダ『感興のことば』 「花を摘むのに夢中になっている人が、未だ望みを果たさないうちに、死神がかれを征服する。 花を摘むのに夢中になっている人が、まだ財産が集まらないうちに、死神がかれ…

英語のススメ:ルーシー ヒューズ=ハレット(Lucy Hughes‐Hallett)の"THE PIKE" (『ダンヌンツィオ 誘惑のファシスト』)ー令和二年八月十四日(金)晴れ

英語のススメ:ルーシー ヒューズ=ハレット(Lucy Hughes‐Hallett)の"THE PIKE"(『ダンヌンツィオ 誘惑のファシスト』)ー令和二年八月十四日(金)晴れ ダンヌンツィオの伝記 ダンヌンツィオの伝記を手に入れた。イタリア人の伝記なので、日本語版で読む…

中島らも氏『僕に踏まれた町と僕が踏まれた町』(集英社文庫、1997年) 令和二年八月二日(日)晴れ

中島らも氏『僕に踏まれた町と僕が踏まれた町』(集英社文庫、1997年) 令和二年八月二日(日)晴れ 休日を利用して、福田和也氏の著作をまとめようとしていたが、まとめきれなかったので、休憩に中島らも氏の『僕に踏まれた町と僕が踏まれた町』(集英社文…

エズラ・パウンド、ダンヌンツィオ、三島由紀夫ー断捨離の後悔、筒井康隆氏『ダンヌンツィオに夢中』の場合ー令和二年七月十二日(日)

エズラ・パウンド、ダンヌンツィオ、三島由紀夫ー断捨離の後悔、筒井康隆氏『ダンヌンツィオに夢中』の場合ー令和二年七月十二日(日)) 人生の節目、節目に本の断捨離を行って来たことは、以前に書きました。 関連記事:カテゴリー「断捨離」を参照してい…

子規の散種ーリチャード・ライトについて ( 『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス』の記事より)-令和二年七月四日(土)

子規の散種ーリチャード・ライトについて ( 『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス』の記事より)-令和二年七月四日(土) 前回、正岡子規の弟子であり、「慢性憂国患者」であった五百木良三(瓢亭)について書かれた松本健一氏の著作を紹介した。五百…

「悪名」の追認ー松本健一氏『昭和史を陰で動かした男』令和二年六月二十七日(土)★★☆☆☆

松本健一氏『昭和史を陰で動かした男ー忘れられたアジテーター五百木瓢亭』(新潮社、2012年)★★☆☆☆ 子規庵 松本健一氏の本であるし、新潮選書であるし、落ち着いた深緑の装丁であるし、何と言っても主題は正岡子規が嘱望した第一の弟子であり、頭山満の衣鉢…

福本和夫氏の田口卯吉評ー福本和夫氏『私の辞書論』(河出書房新社、1977年)よりー令和二年五月八日(金)

福本和夫氏の田口卯吉像ー福本和夫氏『私の辞書論』よりー令和二年五月八日(金) 福本和夫氏と言えば、戦前の共産主義、マルクス主義者として有名だ。 その人物と私にどんな接点があるというのか? 私は10代の頃に、立花隆氏の『日本共産党の研究』の第一巻…

田口卯吉による東海散士『佳人之奇遇』評ー令和二年五月三日(日)

田口卯吉による東海散士『佳人之奇遇』評ー令和二年五月三日(日) 田口卯吉の肖像(「近代日本人の肖像」より) 田口卯吉は、明治の経世家で、幕府の儒者・佐藤一斎の孫の子にあたる。卯吉の祖父慎左衛門は、佐藤一斎の長男なのだが、胆力のある豪の者だっ…

柴四朗とウラービー:山内昌之氏『近代イスラームの挑戦』より 令和二年四月三十日(木)

柴四朗とウラービー:山内昌之氏『近代イスラームの挑戦』より 令和二年四月三十日(木) 歴史家の山内昌之氏の著作『近代イスラームの挑戦』(中公文庫、2016年。原著は1996年)にも柴四朗とウラービー(アラービーともいう)の会見のことが載っている。 ウ…

歴史家ニュートンのことーRob Iliffeの"Newton"ー令和二年四月二十八日(火)晴れ

歴史家ニュートンのことーRob Iliffeの"Newton"ー令和二年四月二十八日(火)晴れ 私とニュートンって接点がなさそうだと思うだろう。その通りだ(笑)。 昔、小山慶太氏の本でケインズがニュートンの遺稿を競り落としたとかという話か何かで、ニュートンの…

紹介・臼杵陽氏『「中東」の世界史』(作品社、2018年)★★★★☆ー令和2年4月18日(土)

臼杵陽氏『「中東」の世界史』(作品社、2018年)★★★★☆ー令和2年4月18日(土) 今回は臼杵陽(うすき あきら)氏『「中東」の世界史』(作品社、2018年)の「第3章 植民地化への抵抗運動」を紹介したい。「原理主義」の探求過程で、臼杵氏の『原理主義』(岩…

発端としてのイスラムー呉智英氏『封建主義者かく語りき』の序ついてー令和2年4月16日(木)

発端としてのイスラムー呉智英『封建主義者かく語りき』の序ついてー令和2年4月16日(木) いつも記事を読んでいただきありがとうございます。 Thank you for reading the articles of my blog. 昨年の御代替わりの陽気が、嘘のような世界になってしまいまし…

横田貴之氏『イスラームを知る10 原理主義の潮流 ムスリム同胞団』(山川出版社、2009年) 令和二年四月十二日(日)

横田貴之氏『イスラームを知る10 原理主義の潮流 ムスリム同胞団』(山川出版社、2009年) 原理主義の潮流 ムスリム同胞団 (イスラームを知る) [ 横田貴之 ]価格: 1320 円楽天で詳細を見る 原理主義の潮流―ムスリム同胞団 (イスラームを知る) 作者:横田 貴…

紹介ー池内恵氏著「約束の地と堕落した女ーアラブ知識人の見たアメリカ」-令和2年3月14日(土)

紹介ー池内恵氏著「約束の地と堕落した女ーアラブ知識人の見たアメリカ」-令和2年3月14日(土) 明治以降の日本の思想を考えるときに、無視出来ない文化圏がイスラムである。 大学・大学院時代の私の念頭に常にあったのは、なぜ日本の大学(例えば法学部)…

デルモア・シュワルツって誰? 令和2年3月7日(土)晴れ

デルモア・シュワルツって誰? 令和元年3月7日(土)晴れ スパイクリーの『ブラック・クランズマン』を観て、もう少し様々なラインナップでアフリカ系アメリカ人のことを見たいと思い副島隆彦氏の『現代メリカ政治思想の大研究』の第8章の「黒人イスラム勢力…

折口信夫の選集が出ていたー令和2年1月26日(日)晴れ

精選 折口信夫 第1巻 異郷論・祭祀論 [ 折口 信夫 ]価格: 3080 円楽天で詳細を見る 折口信夫の選集が出ていたー令和2年1月26日(日)晴れ 少し前に三宮にあるジュンク堂に立ち寄ったら、レジの近くの「精選 折口信夫 全6巻」というリーフレットが目に入って来…

初詣!吉 ビジネス書まとめー令和2年1月3日(金)晴れ

初詣!吉 ビジネス書まとめー令和2年1月3日(金)晴れ 初詣!吉 ビジネス書まとめー令和2年1月3日(金)晴れ 金川顕教氏『年収1億円の人のすごい習慣』(SUNRISE、2018年) 金川顕教氏『これで金持ちになれなければ、一生貧乏でいるしかない。ーお金…

「折り合いをつけることは、次に進むための準備」平尾誠二氏『理不尽に勝つ』(PHP研究所、2012年)

「折り合いをつけることは、次に進むための準備」平尾誠二氏『理不尽に勝つ』(PHP研究所、2012年) 「「妥協」が現状に甘んじることだとすれば、「折り合い」をつけるとは、次に進むための準備といっていい。現状を変えるためのステップともいえる。妥協…

思い切って冒険しなければ、自分の可能性に気が付かないまま人生を終えるーウィリアム・H・マクレイヴン『1日1つ、なしとげる!-米海軍特殊部隊SEALsの教え』ー令和元年10月12日(土)台風

思い切って冒険しなければ、自分の可能性に気が付かないまま人生を終えるーウィリアム・H・マクレイヴン『1日1つ、なしとげる!-米海軍特殊部隊SEALsの教え』(講談社、2017年)令和元年10月12日(土)台風 「人生は戦いであり、失敗の可能性は常にあるが、…

「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の損」ーゴールドジム初心者トレーニング説明会③ー令和元年10月5日(土)晴れ

ゴールドジム初心者トレーニング説明会③ー令和元年10月5日(土)晴れ i-Herb プロモーションコード: https://jp.iherb.com?rcode=ARV9228 jp.iherb.com 本文 今日初心者トレーニング説明会の3回目でした。 ジム以外で、自分なりに温めていたアイデアが少し…

ゴールドジム初心者トレーニング説明会②ー令和元年9月22日(日)くもり

ゴールドジム初心者トレーニング説明会②ー令和元年9月22日(日)くもり 昨日は安静にすることで、体調を回復させ、本日初心者トレーニング説明会の2回目に行って参りました。完全に回復はしていないけど、このまま家にいると精神的ににふさぎ込んでしまいそ…

幡掛正浩氏『食国天下のまつりこと』(同朋社、昭和55年)

幡掛正浩氏『食国天下のまつりこと』(同朋社、昭和55年) 「食国天下」は、「をすくにあめのした」と読む。 幡掛正浩氏は、伊勢神宮の大正二年、福岡県遠賀郡島郷村大字蜑住の戸明神社社家に生まれた人物で、京都帝国大学文学部哲学科を卒業し、いくつかの職…

「人生はサーカスの連続」ーウィリアム・H・マクレイヴン『1日1つ、なしとげる!-米海軍特殊部隊SEALsの教え』(講談社、2017年)令和元年9月10日(火)

「人生はサーカスの連続」ーウィリアム・H・マクレイヴン『1日1つ、なしとげる!-米海軍特殊部隊SEALsの教え』(講談社、2017年)令和元年9月10日(火) 「人生は不公平であり、何度も失敗するけれど、リスクを恐れず、本当に辛く苦しいときこそ前に進み、…

「捨てるのがいつも先」ー鍵山秀三郎氏『人生の作法』(PHP研究所、2009年)ー令和元年8月18日(日)晴れ

「捨てるのがいつも先」ー鍵山秀三郎氏『人生の作法』(PHP研究所、2009年)ー令和元年8月18日(日)晴れ 夏休みの終わりに、書類・パンフレット・レジュメ・本などを処分した。 河野玄斗氏『シンプルな勉強法』(KADOKAWA、2018年)も売りに行った。250円で…

「戦後民主主義の申し子」としての田中角栄ー早坂茂三氏『田中角栄と河井継之助、山本五十六-怨念の系譜』その3

「戦後民主主義の申し子」としての田中角栄ー早坂茂三氏『田中角栄と河井継之助、山本五十六-怨念の系譜』(東洋経済新報社、2016年) その3 「戦後民主主義の申し子」としての田中角栄ー早坂茂三氏『田中角栄と河井継之助、山本五十六-怨念の系譜』(東洋…