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書評を中心に自分の好きなことを詰め込んだブログ、光明を失った人生について書き残しておきます。

折口信夫の選集が出ていたー令和2年1月26日(日)晴れ

折口信夫の選集が出ていたー令和2年1月26日(日)晴れ

 

少し前に三宮にあるジュンク堂に立ち寄ったら、レジの近くの「精選 折口信夫 全6巻」というリーフレットが目に入って来た。こういうリーフレットは、出版社が全集や著作集などを予約出版するときに、見本として、目次、字体、構成などを案内する目的で提供されるものである。これまでにも新潮社の小林秀雄筑摩書房三島由紀夫などのものを無料で手に入れて大事にしていた。

 

リーフレットには「折口信夫の最後の弟子が後世に残す「折口信夫のエッセンス」」と書いてあり、岡野弘彦氏が編集者としてその名があがっている。

 

岡野弘彦氏(1924年生まれ)といえば、民俗学神道学者の折口信夫の弟子であり、和歌を通じて皇室と関係があり、呉智英氏の弟子筋にあたる浅羽通明(あさば・みちあき)氏が大学で行われている講義の内容を一般読者に解説した本『ニセ学生マニュアル』にも、

 

岡野弘彦歌人で歌論家。TVの短歌講座講師や新聞の歌壇選者としてはもう重鎮。折口派の神道学者でもあり、皇室の新年お歌初めにも出講される。Xデー直後は昭和天皇の御製の解説で忙しかった」(『[逆襲版] ニセ学生マニュアルーミーハーのための<知>の流行案内』徳間書店、1989年、181頁。ちなみに同じ項目で、佐々木幸綱氏、古橋信孝氏が紹介されている)。

 

と紹介されている。その他、私が知っていることと言えば、イラク戦争の際に、「バクダッド燃ゆ」との詩を発表していたことだ。この時期、論壇では「親米保守」と「反米保守」をめぐって言論戦がなされていたが(そんなに読んでいなかったが)、和歌を通じて皇室と関係があり、折口氏の弟子で、戦前から生きている岡野氏の立場が、「親米保守」に収斂していかない姿というものが存在するということをあらためて印象付けられた出来事だった。

 

 

そんな岡野氏が編集したという「精選 折口信夫 全6巻」(慶應義塾大学出版会。なぜ慶應かというと、折口は國學院の他に慶應でも教えていたからだと思う。たしか江藤淳が何か書いてたかな・・・)。自分が20代だったころには、文庫版で折口信夫の著作集が書店に置いてあったと思うが、2年ぐらい前に折口に対する興味が熟して来た頃に探してもなかった。筑摩書房から宮澤賢治夢野久作の並びみたいな感じでなかったかな。柳田国男の方だったかな。勘違いだったのか。

※中公文庫だった!

 

大きめの折口信夫全集は、まだ大手書店なら置いてあったが、重要な論文のアンソロジーの方が今の自分にとっては良い。購入できても、部屋に置いておくスペースがないからだ。購入はできてもそのスペースをこれからも維持できる自信がないのである。

  

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著作集は全6巻に分かれており、各巻(本体価格2,800円。四六判=だいたい「単行本」サイズ)の構成は

Ⅰ.異郷論・祭祀論

Ⅱ.文学発生論・物語史論

Ⅲ.短歌史論・釈迢空短歌編

Ⅳ.芸能史論

Ⅴ.随想ほか・迢空詩編

Ⅵ.アルバム

 となっている。(釈迢空とは、折口の歌人としての名である。)

 

私的に気になるのは、

Ⅰ.異郷論・祭祀論では、「神道に現れた民族論理」「道徳の発生」

Ⅳ.芸能史論では、「無頼の徒の芸術」

Ⅴ.随想ほか・迢空詩編では、「平田国学の伝統」「民族教より人類教へ」

このあたりだろうか。

 

何のためか分からない記事を書いてしまったが、これから折口信夫を読みたい方にはこんな選択肢もあるよと言いたかったのである。令和元年の11月に完結したということだから、とっくに出ていたようだ。

 江藤淳についても、同種の出版物があればいいなと思う。以上。

 

 あわせて過去記事も見ていただければ幸いです。

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