Book Zazen

書評を中心に自分の好きなことを詰め込んだブログ、光明を失った人生について書き残しておきます。日本でのアニマルウェルフェアの推進に賛成します。

最近買った本からー令和元年7月6日(土)くもり

最近買った本からー令和元年7月6日(土)くもり

f:id:Jing-Ring:20190706093730j:plain

Norman Podhoretz"MAKING IT", Nishibe Susumu"Revolt against Mass" book.

 

いまジョージ・ナッシュの『1945年以降のアメリカにおける保守思想運動』を主として電車の中で読んでいるから、その中にハイエク、ホセ・オルテガ・イ・ガセーらが登場する。

 

自分がこの知識人の名前を知ったのは、遠く16、17歳の時に遡ると思う。当時まだ新刊で購入することができたと記憶する西部邁氏の『大衆への反逆』によって知ったのだった。一度ハードカバーで購入し、しばらく持っていたが、気分も変わり、本が経年劣化していたので、処分したのだと思う。

 

高校の時にはまだ自分の思想も未分化の状態で(今も?)、思想の図式も大して理解していなかった。だから、ハイエクだのケインズだのと言っても、深く理解できなかったし(今も?)、どちらが好きというこだわりもなかった。だから西部氏がフリードマンを批判していても、「批判している」ということだけしか分からなかったのである。いや、その記憶すらない。

 

また本書には、田中角栄大平正芳自民党系の政治家がの話が登場するが、当時の私にはこれっぽっちも興味のない話であった。

 

とはいえ、いまとなっては、マッカーシーやバリー・ゴールドウオーターらアメリカの政治家だけではなく、田中角栄などロッキード事件で失脚した政治家も、もう一度いまの自分の観点から見たくなってきた。

 

ポドレッツの方は、元来は左翼なのであるが、「ネオコン」の元祖となった人物である。ネオコンについて副島隆彦氏は、『現代アメリカ政治思想の大研究』(筑摩書房、1995年)の中で、西部邁氏が「左翼急進主義の学生運動家から、時代の変遷とともに保守主義に立場を変えた人びと」として「ネオ・コン派(新保守主義)の日本版」として、バークに端を発する「真正保守」と称するのは無理だと主張している(副島・上掲書、168頁)。何故だろうか?元左翼学生だったからなのか。その辺について副島氏は詳しく書いていないが、まあいい。これから自分で探求すればいいから。

 

いまはあくまでもジョージ・ナッシュの『1945年以降のアメリカにおける保守思想運動』を読んでいるから、他の本を精読することはできないが、宿題として持っておく。

 

帯に書いてある「保守主義の大衆化」というのも、正確にはどういう事なのだろうか?論壇に「自称保守」が多いとかそんな話でもあるまい。いまの状況にフィットしていると思って、出版社が抜粋して、帯にしたのだろうが・・。正確にはどういう意味なのだろうか?