坪内祐三氏の仕事部屋ー『鳩よ!』2001年12月号
マガジンハウスから出ていた文芸系の雑誌に『鳩よ!』というものがあった。
購読していた訳ではなかったが、坪内祐三氏の仕事部屋の写真がいくつも掲載されていたので、購入し、手元に置いていた。坪内氏については、最初呉氏との対談や、福田恆存氏についての文章で知った。
その坪内氏の仕事場であるが、表紙からしてすごい。8畳ぐらいの部屋の6畳ぐらいを本が占拠しており、坪内氏はかろうじて、ソファの上で読書しているという写真である。
別の写真では、もともとダイニングであったと思われる部屋の写真があり、平積みにされたものすごい数の本が置いあった。
この写真には当時から「引いていた」が、断捨離を実行中の私からすれば、もはや私の人生とは無縁の写真だ。仕事場だからいいが、生活の場であったら無理だろう。
この号の特集では、坪内氏が神田の神保町の古本屋街を、散策する様子や、大学院での勉強の回想、血肉となった100冊の紹介、デルモア・シュワルツ(って誰?)の「スクリーノ」の翻訳が載っていたり、500円なのに内容豊かであった。
置いておきたいが、置き場所がない。
必要な人にあげたいが、面倒くさい。
古本屋に売るしかないな。でも値段がつかないだろう。