Book Zazen

書評を中心に自分の好きなことを詰め込んだブログ、光明を失った人生について書き残しておきます。日本でのアニマルウェルフェアの推進に賛成します。

もうそろそろブロックチェーンを理解しなければ・・・。日経2018年5月21日&日経ヴェリタス

追記(2018年6月4日(月))

日経5面「SBI,仮想通貨交換参入」

本文で紹介していたSBIホールディングスが仮想通貨事業(販売)に参入するようだ。

利ざや(スプレッド)を低くして、利用者を増やすつもりらしい。

まずは、口座開設済みの人が対象だが、7月から一般向けにも口座開設を受け付けるらしい。

扱われる仮想通貨は、「リップル」だそうだ。

                                   以上

 

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ここ2年ぐらい、書店で野口悠紀雄氏のブロックチェーン関係の本を見て購入しようか迷っていたが、いまの自分に必要な知識だと思わなかったため、購入を見送ってきた。だが、そろそろ学ばないといけないと感じて来ている。

 

今日の日経は、1面でブロックチェーンをつかった新システムの紹介だった。

 

三菱UFJフィナンシャル・グループブロックチェーンを使い高速の決済処理システムを開発した。IoT時代には小口の決済が増えるとにらんでのことだ。

・決済事業者は、情報処理が大変。

・現在、約10万件/秒だという。

ブロックチェーンについて、米アカマイ・テクノロジーズと開発。同社は、世界のインターネット取引の3割(!)が経由するシステムを持つ。

・影響としては、取引コストが安くなることから、クレジット加盟店の手数料が安くなり➝手数料を嫌って加盟していなかった店が加盟し、カード決済しやすくなる。そのことでキャッシュレス化が進んでいく、というのだ。

 

世の中本当にこういう話ばかり。カードが使いやすくなっても、給料が少ない私には大した意味もないが、技術ばかり進んでいく。私の人生停滞したままなのに・・・。

 

同じ1面に「夏のボーナス」が増えるという話が出ていたが、ボーナスも退職金もない私にはそもそも関係がない。「第4次産業革命」に様々な理由で取り残される人が出てくるだろう。

 

一方で、陽明学安岡正篤氏に私淑(ししゅく、個人的に師と尊敬すること)し、中国古典の教養が豊富で、私たちの親世代風のビジネスマンたる北尾吉孝氏(SBIホールディングス社長)は、すごい。私は氏のことを、ホリエモン率いるライブドアニッポン放送を買収しようとしたときに、ホワイトナイト役(敵対的買収の対象となった企業に友好的な第三者)で登場したときに知った。その後、安岡正篤氏を愛読しているということからたまに北尾氏の本を読んでいた。とはいえ、学生のアルバイト並みの賃金で非正規のシフト制労働者たる私にはまぶしい存在であった。

 

金融関係に特化し、週に1度日曜日に発売する新聞・日経ヴェリタス(2018年5月20日号)の48-49面「フォーカス」欄に松尾大氏(マネックスグループ社長。同社は仮想通貨流出事件を起こしたコインチェクを傘下におさめている)と北尾氏のインタビューが掲載されていた。ここでは北尾氏に着目する。

 

ブロックチェーン技術、人工知能(AI)は社会変革を起こすと確信している」(日経ヴェリタス(2018年5月20日号)49面)

 

という一方で、現在の業界について北尾氏は、次のように述べる。

「金融事業を営むとはどういうことか、プレーヤーに基本的な認識が欠けている。システムに多少詳しい連中が倫理も価値観もなく、もうかればいいという認識で次々に入ってきた」(同上)

 

これは仮想通貨の業界に限らず、新聞広告で見る話題の書籍なんかは、時代の追い風を受けてはいるのだろうが、薄っぺらい印象を受ける点で同感だ。こんな人たちが、日本の将来を担っていくのか、という気持ちだ。何を言っても、負け犬の遠吠えでしかないが・・・。

 

北尾氏は、手数料の値下げを徹底的に行い、模範となるように情報の開示をすると明言する。このジャンルではセキュリティーが大事であり、そのための投資を行ってきたので、1年を目途に安全性の高いをウォレット(電子財布)を提供できるという。

 

仮想通貨という技術革新に、中国古典をバックボーンに持つ北尾氏が取り組む。

期待したい。

 

人に期待する前に、自分が頑張らないと。もうそろそろブロックチェーンを理解しなければ・・・・。