1990年代、アメリカのシアトル発の音楽ムーブメントで有名なのは、Nirvana(ニルバーナ)である。
別に1つの呼び名でくくる必要はないが、このムーブメントは「グランジ」とも呼ばれていた。
シアトルなら、Alice in chainsなどが好きだった。
「シアトル」の「グランジ」やとはちがうが、REMやソニック・ユースなども聴いていた。他にKRS-ONEなどのHip Hopにも手を出していた。
いろいろ聴いていたのだが、その中でも聴いていなかったのは、Pearl Jam(パール・ジャム)だった。
その当時、10代前半に買えるCDの数は限られていたし、置いてあるCDも限られていた。繁華街に行きたくても、電車代も限られていた。だから、知らない音楽があるのは当たり前だ。
その時の話は以前に書いた。
だがパールジ・ジャムを聴かなかったのは、そういう理由ではなく、ニルバーナのカート・コバーンが、彼らをあまり良く言っていなかったからだったと記憶する。
どこで見たのかはっきりとした記憶がない。伝記『病んだ魂』だったか、音楽雑誌だったか。この間、『病んだ魂』の日本語訳を捨ててしまったから、すぐに探すことができない。原書は置いてあるが、英語だから、すぐに探し出せない。
どんなシーンでもよくある話だ。ピストルズとクラッシュなんかもその例だろう。リスナーからは似たような音楽に見えても、やってる本人たちは考え方も、感じ方もちがう。別人なんだから。でもオーディエンスは理解しない。自分はそのちがいがわかる男だという気持ちが、パール・ジャムを聴くのを妨げていたのだろう。
そんなこんなでパール・ジャムは聴いていなかったが、You Tubeを見ていた際に、別のバンドの横にパールジャムのPVが表示されていたので、クリックしてみた。
歌詞の意味が分からないから何とも言えないが、音楽というか、ギターのリフがいかにもこの当時の音楽という感じがして、かっこいいし、なつかしかった。
最初の出だしのギターリフというのか、ギターのフレーズが「グランジ」っぽいのである。
もう大人のおっさんになったいまの私には、カートの繊細で鋭敏すぎる感性よりは、やや骨太いパールジャムの方があっているのかも知れない。何回も再生している。
シルバーチェアにも共通に感じるリフ。
興味があったら聴いてみてほしい。