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書評を中心に自分の好きなことを詰め込んだブログ、光明を失った人生について書き残しておきます。日本でのアニマルウェルフェアの推進に賛成します。

AI・マッチング理論ー日経整理ー令和元年9月21日(土)くもり

AI・マッチング理論ー日経整理ー令和元年9月21日(土)くもり

 

今日は少し体調が悪いので、ゆっくりしています。

久しぶりの日経整理。9月20日(金)を例にとると、「AI」・「マッチング理論」がどの分野でもキーワードだ。

 

9月20日(金)1面"Neo Economi 姿なき富を探る④"

「「マッチング」1万人救う」「お金で測れぬ幸福=価値」

「これまでの経済ではお金という物差しで豊かさや幸福を測り、その大きさをとらえてきた。データなど形のない資産からデジタル技術を使って価値を生み出す新たな経済では、効率的な市場が値段のつかない豊かさをもたらしている」

 

 GDPなどの物差しでは測れないものがあるなどということは、これまでにも言われてきたし(例えばブータンを幸せで1位であるみたいな指標があった)、知財など形のない資産はこれまでにもあったから、出だしは大したことがないのだが、徐々にその意味が明らかになってくる。つまり、これまでの経済学では価格の存在を前提としていたが、「腎臓交換」などお金を介さない、あるいはお金をはさむことが倫理的に許されないと考えられている経済が、「マッチング理論」にもとづいて、そして高等数学とプログラミングを駆使して成長してきていることを指摘した記事である。

婚活や学校選択も大事だが、「臓器移植」などは個人や家族の力ではどうしようもない、本当に途方に暮れる問題だから、これからも成長していくと思う。

 

20日(金)5面 経済欄

1面からの続き記事で、小島武仁氏(米スタンフォード大学教授)、アルビン・ロス氏(米スタンフォード大学教授)のインタビューを掲載している。

小島武仁氏

・大量に情報を集めて均衡を探るのは経済学が得意としているところ。

・ミスマッチ解消に向けてミクロ経済学の応用範囲が広がっている。

・ただし、情報収集やメッセージの送信が容易になったが故の行き違いも起きてきている。たとえが、デートサイトで男性がメッセージを送りすぎると、女性はそれをスパムだと思うだろう。

・19世紀以来価格ベースの伝統的な経済学のとは異なる世界だ。

 

アルビン・ロス氏

・経済学の新聞やであるマッチング理論は、米国の学校選択制度や恋人を探すデートアプリに応用されている。

・それに加えて、腎臓移植のドナーと患者をマッチングする「腎臓交換」というマーケットも誕生している。これまでに1万件が実現している。

・将来的には難民と受け入れ国のマッチングにも役に立つだろう。

・これらのことが生み出す長寿や健康といった価値は、GDPでは測れない。

 

31面「ニュースな科学」欄

「AIの開発競争はソフトウェアからハードウェアに広がっている」という記事で、深層学習に特化したAIチップの開発について書いている。

 

その下段の記事「かがくアゴラ」でも「物理学を基礎にしたAI作る」と題して上田正仁氏(東京大学教授)が物理学のような基礎科学とAIの融合について論じている。

 

この辺りは、科学や科学技術に関係することだから、当然と言えば当然。でも、それだけではなく、資産運用の世界でもAIは存在を示している。

 

7面金融経済欄

ヘッジファンドのカリスマ創業者たちが引退しているという記事。ヘッジファンドとは巨額の資産を運用するファンドのことである。そこでも「「勘」からAI」の運用に変化しているという記事。カリスマの運用する老舗ファンドは、個人資産のみを運用する「ファミリーオフィス」に転換しているという。

 

AI,マッチング、AIを使ったマッチング。どこもかしこもAI,マッチング。

私は完全に時代に取り残されたまま、時代の中で生きざるを得ない。

 

最後に面白記事。

9月18日(水)15面企業3欄

ブックオフHD マレーシアで出店拡大」

ブックオフを利用するときに思うのは「売れ残った商品をどうするのだろう?」という疑問であったが、この記事がある程度解答を与えてくれた。

2016年にマレーシア進出したブックオフHD。質の良い日本の中古品への注目が集まっているので、店舗網を広げていくという記事。

「当初は日本国内の店舗で買い取ったリユース商品が売れ残った際の最終的な販売先としてマレーシアの店舗を活用してきた」

なるほど外国に行っていたのか。だがこういうビジネスモデルは、そもそも外国との格差のようなものが成り立っているからこそ可能ではないか。だとしたら、そういうファッション格差や品質格差がなくなったら、無理になるのかな。

アメリカの体操服をトレーナーやスウェットとして着ているようなものか。

 

 

タイトルにもしたようにAI・マッチング時代で、職場でのセクハラ基準が厳しくなるにつれて、職場外での出会い、その中でもマッチング・アプリなどで出会い、結婚する割合がもっともっと増えていく予感。その中で、アプリの信頼性をどう担保していくか。結婚後の個人情報や写真の削除などをどうしていくか。出会いを本当にネットに任せていいのかなどが課題になっていくだろう。でも増えていく思う。