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書評を中心に自分の好きなことを詰め込んだブログ、光明を失った人生について書き残しておきます。

涙くんさよなら!ー渡辺和子さん『どんな時でも人は笑顔になれる』

涙くんさよなら!ー渡辺和子さん『どんな時でも人は笑顔になれる』(PHP、2017年)

 

本ブログでは「ヨブ記」などについても書いて来た。本当に共感できるものがあったからだ。だが、これからしばらくは、ビジネス・スキルを向上させることに費やします。聖書から俗世間の話になっていく自分であるが、それが今の現実だから仕方がない。日々の生活を送るための糧を得なければならないし、よりよい人生を送りたい。

 

これからしばらくは自分の仕事に関する後ろ向きな記事は書きません。「涙くん、さよなら」。昔、14人ぐらいの大家族を扱った『天までとどけ』というドラマがお昼にやっていた。夏休みぐらいに見ていて、学校が始まったら見られなくなるパターンが多かったのだけど、学校を休んで見ていた時もあった。そんな自分。中年になっても、自分には子供がいないのだけど。子供がかわいいと自然に思える年齢になっても、自分には子供がいない。大家族いいな。

 

今回書き遺しておきたい本の著者の渡辺和子さん。1927年の生まれとのこと。二・二六事件で父の渡辺錠太郎氏を喪って、生きる運命を神から与えられた。

 

『置かれた場所で咲きなさい』が有名であるが、『どんな時でも人は笑顔になれる』が遺作とのこと。政治などの考えは、ちがうかも知れない。でもこの本が好きだ。

 

「冬に思うこと」と題された一節。

 

「履歴書を書かされる時、必ずといってよいほど学歴と職歴が要求されます。しかしながら、もっとたいせつなのは、書くに書けない「苦歴」といったものではないでしょうか」(34頁)

 

「学歴や職歴よりもたいせつなのは、「苦歴」」。素晴らしい言葉。これからも忘れたくない言葉。

 

「願いはすべて聞き届けられる」と題された節も重要。

ニューヨーク大学リハビリテーション研究所の壁に、一人の患者が残した言葉が紹介されている(もともとはイエズス会の神父が書いたものという)。

 

「大きなことを成しとげるために力を与えてほしいと神に求めたのに、謙遜を学ぶようにと弱さを授かった。

 

より偉大なことができるようになるように健康を求めたのに、より良きことができるようにと病弱を与えられた。

 

幸せになろうとして富を求めたのに、賢明であるようにと貧困を授かった。

 

世の人々の称賛を得ようとして成功を求めたのに、得意にならないようにと失敗を授かった。

 

人生を享楽しようとあらゆるものを求めたのに、あらゆることを喜べるようにと生命を授かった」(74頁)。

 

求めたものは一つとして与えられなかっただ、願いはすべて聞き届けられた」(同頁)。

 

私はここまで人間できていないが、失敗だらけの人生、かなわない望みだらけの人生だから、感動できるものがある。こんな人生を生きてきた自分には共感できる言葉だ。

 これから先、またこの5年で受けた苦しみと同じぐらい苦しいことがあるだろう。

しばらく涙とはお別れするつもりだが、人生は恥と苦難の連続。いつどんなことが起きるか分からない。そんなとき読み返してみたい。

どんな時でも人は笑顔になれる

どんな時でも人は笑顔になれる