日々雇われて仕事をしていると、このままでいいのか。一日の大部分を費やして、こんなことを一生続けていくのかと自問する時があるだろう。そんなときに利根川進氏の言葉を思い出す。
「内容のない人間とつきあっているのは、その人自身の能力のなさをしめしているというのがわたしの考えです。そんな人とは手を切れと言いたいです。手を切ると先がたいへんだと思うのは、その人の能力の限界です」(p.145~146頁)。
今の状態は私の限界なのだろうか。なぜこんな所に落ち込んでしまったのか。
「そういう人が上司であった場合、その人の部下に甘んじているということ自体が、その人の能力の限界をしめしていると思います」(146頁)
でも、がんじがらめで身動き取れないよ。
「人とつきあって、人の機嫌をうかがったり、その人がどう思ったかを心配する状態。自分の昇進に、自分の実力や成果とは無関係に、たとえば無能な上司の個人的な好き嫌いがかかわってくる状態。そういう状態からなるべく離れたところで生きたい」(同頁)。
あーあ、また明日からそんな状態のただ中で生きることになるのか。一日を興味のない、退屈な仕事をしながら・・・・。