Book Zazen

書評を中心に自分の好きなことを詰め込んだブログ、光明を失った人生について書き残しておきます。日本でのアニマルウェルフェアの推進に賛成します。

読書論

GWにおける葦津珍彦氏『永遠の維新者』ー令和4年5月7日(土)晴れ

葦津珍彦氏の『永遠の維新者』令和4年5月7日(土)晴れ やあ!今年のGWは令和改元の時のような、嬉しさが少しだけだけど戻ったよね。潮干狩りで喜んでいる子供のニュースを見てそう思ったよ。 葦津珍彦氏の『永遠の維新者』令和4年5月7日(土)晴れ 本題 <…

エエカゲン派の数学史ー森毅氏『森毅の学問のススメ』ー令和三年十一月二十二日(月)雨

エエカゲン派の数学史ー森毅氏『森毅の学問のススメ』ー令和三年十一月二十二日(月)雨 エエカゲン派の数学史ー森毅氏『森毅の学問のススメ』ー令和三年十一月二十二日(月)雨 『森毅の学問のススメ』(筑摩文庫、1994年。原著は1985年刊行) ルネサンスあ…

子規の散種ーリチャード・ライトについて ( 『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス』の記事より)-令和二年七月四日(土)

子規の散種ーリチャード・ライトについて ( 『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス』の記事より)-令和二年七月四日(土) 前回、正岡子規の弟子であり、「慢性憂国患者」であった五百木良三(瓢亭)について書かれた松本健一氏の著作を紹介した。五百…

田口卯吉による東海散士『佳人之奇遇』評ー令和二年五月三日(日)

田口卯吉による東海散士『佳人之奇遇』評ー令和二年五月三日(日) 田口卯吉の肖像(「近代日本人の肖像」より) 田口卯吉は、明治の経世家で、幕府の儒者・佐藤一斎の孫の子にあたる。卯吉の祖父慎左衛門は、佐藤一斎の長男なのだが、胆力のある豪の者だっ…

尾崎豊「愛よりも夢よりも 金で買える自由が欲しいのかい」ー令和元年11月17日(日)

尾崎豊「愛よりも夢よりも 金で買える自由が欲しいのかい」ー令和元年11月17日(日) 休日に1人で尾崎豊のBowを聴きながら、感動している40歳前のおっさんって何なんだ!でも、尾崎のこのライブはマジでカッコいい。まだ、俺は尾崎豊が分かるんだ。尾崎豊に…

連載⑥ 紹介・呉智英『読書家の新技術』(朝日文庫、1987年)呉氏の読書論の提示 勝田吉太郎氏の登場

連載⑥ 紹介・呉智英『読書家の新技術』(朝日文庫、1987年)呉氏の読書論の提示 勝田吉太郎氏の登場 久しぶりにまとめてみました。 連載⑥ 紹介・呉智英『読書家の新技術』(朝日文庫、1987年)呉氏の読書論の提示 勝田吉太郎氏の登場 「6 私の読書論ーいわ…

坪内祐三氏の仕事部屋ー『鳩よ!』2001年12月号

マガジンハウスから出ていた文芸系の雑誌に『鳩よ!』というものがあった。 購読していた訳ではなかったが、坪内祐三氏の仕事部屋の写真がいくつも掲載されていたので、購入し、手元に置いていた。坪内氏については、最初呉氏との対談や、福田恆存氏について…

紹介 呉智英『読書家の新技術』(朝日文庫、1987年) 連載⑤ 山本七平氏の『論語の読み方』批判

5.山本七平『論語の読み方』ー会社の採用試験の参考にする『論語』(77頁) 本節では、山本七平氏の『論語の読み方』が批判される。例によって、本文を私の言葉でまとめ直し、紹介する。 ①山本文明論のイデオロギー性(77頁) 呉氏による山本氏の理解をま…

紹介 呉智英『読書家の新技術』(朝日文庫、1987年) 連載④ 考察

この回では、連載③でまとめた批判について少し考察をはさむ。 (1)宮崎市定氏の現代語訳に全面的に依拠している点への批判について。 (2)「理想主義者、変革者としての孔子を見ておらず、卑小な現実哲学に支配された孔子像を提示している」という点につ…

紹介 呉智英『読書家の新技術』(朝日文庫、1987年) 連載③ 谷沢永一氏の『古典の読み方』批判

4.谷沢永一『古典の読み方』の読み方ー 「常識の奴隷」をあげつらう常識の奴隷(57頁~) この節で呉氏は、呉氏が「俗流教養主義」の代表とする谷沢永一氏の読書論たる『古典の読み方』を批判する。 *個人的には、本節が第3部ブックガイドと並んで重要な箇…

紹介 呉智英『読書家の新技術』(朝日文庫、1987年) 連載② ー小泉信三氏『読書論』・青年の読書ー

Ⅲ.読書論を読書する(つづき) ここで批判の対象として取り上げられるのが、祥伝社の「知的サラリーマンシリーズ」である。同シリーズの書き手は、、竹村健一氏、渡部昇一氏、堺屋太一、長谷川慶太郎氏、日下公人氏、谷沢永一氏、小室直樹氏、山本七平氏ら…

紹介 呉智英『読書家の新技術』(朝日文庫、1987年) 連載① 

これから本書の紹介をしようと思う。不規則な仕事、家庭生活、(永久)転職活動を続けながら、本書をまとめることは容易ではなかった。ゆえに、何度かに分けて連載することにする。 呉智英『読書家の新技術』(朝日文庫、1987年) はじめに この本を手に入れ…