Book Zazen

書評を中心に自分の好きなことを詰め込んだブログ、光明を失った人生について書き残しておきます。

日本の思想

大森曹玄翁の大河 三

鉄舟会編の『大森曹玄翁夜話』(鳥影社、2004年)には、昭和40年(1965)、41年(1966)、43年(1968)に翁がベトナムに行ったと記載されている。翁はすでに60代になっている。 同書には、それ以上詳しく記載されていなかったので、どういうことなのか知りた…

列強との付き合い方を幕末・明治にまで遡り考えるー佐伯啓思先生講演会 平成30年7月4日

前置き 講演内容 質疑応答 佐伯先生 ⇒その著作『学問の力』を読んで、方法を学ぶ。 次への課題(工事中) 前置き 本日、佐伯啓思(さえき けいし)先生の講演会に参加してきました。 場所は、京都大学こころの未来研究センターで、土砂降りの雨の時もあった…

アメリカに対する「位い負け」ー中西輝政氏『アメリカ帝国衰亡論・序説』その3

(つづき) *本記事は、中西輝政氏『アメリカ帝国衰亡論・序説』を架空のインタビュー形式に直して紹介しております。(強調・赤字など紹介者による) ー今回は、日本人にとってアメリカがどういう国かを論じる訳ですが・・・。 著者:私は日本人がアメリカ人…

「覇権」の「覇」とは何かー横山光輝『項羽と劉邦』より

中西輝政氏の『アメリカ帝国衰亡論・序説』の紹介の際に、「覇権国」「覇権争い」などとよく用いられているのだが、「覇権」という言葉の意味は何だろうか。 現在の「覇権」の意味は、『広辞苑 第五版』によると、 ①武力や権謀をもって競争者を抑えて得た権…

「北朝鮮よりもずっと重大な世界秩序問題」とは?ー中西輝政氏『アメリカ帝国衰亡論・序説』 その2

前回に引き続き、本書の内容を架空のインタビュー形式に直して、紹介しております。 (赤字・強調などは紹介者が行いました。) (つづき) ー前回までで本書の目的を語っていただきましたが、今回は各章の内容を具体的に語っていただけるでしょうか。 著者…

米中共同覇権を決定的に印象づける1冊ー中西輝政氏『アメリカ帝国衰亡論・序説』

はじめに 内容 はじめに ●アメリカ一極支配から米中共同覇権の時代に突入 眼前の北朝鮮問題に捉われている間に、もっと深い層で既に進行している国際秩序の変化に目を向けるように警告するのが本書である。 トランプ就任後、すぐに買って読んだのだが、もう…

大森曹玄翁の大河①

はじめに 大森曹玄翁のことを初めて知ったのは、まだ20代前半の頃だったと思う。当時興味を持ち始めていた「禅」について知りたいと購入したのが『別冊太陽31 禅』。その紹介記事で、翁が道場を背景にして直心影流の稽古姿をしている写真が掲載されていた…

紹介 呉智英『読書家の新技術』(朝日文庫、1987年) 連載⑤ 山本七平氏の『論語の読み方』批判

5.山本七平『論語の読み方』ー会社の採用試験の参考にする『論語』(77頁) 本節では、山本七平氏の『論語の読み方』が批判される。例によって、本文を私の言葉でまとめ直し、紹介する。 ①山本文明論のイデオロギー性(77頁) 呉氏による山本氏の理解をま…

紹介 呉智英『読書家の新技術』(朝日文庫、1987年) 連載④ 考察

この回では、連載③でまとめた批判について少し考察をはさむ。 (1)宮崎市定氏の現代語訳に全面的に依拠している点への批判について。 (2)「理想主義者、変革者としての孔子を見ておらず、卑小な現実哲学に支配された孔子像を提示している」という点につ…

ナイス!角川ソフィア文庫 ー折口信夫氏『古代研究』を購入ー

先日、角川ソフィア文庫に入っている折口信夫氏『古代研究』のⅤとⅥを購入にした。 折口の名は当然知っていたが、最初に何を買って良いのか分らなかったこともあり、折口の世界にうまく興味が出てきて、自然に接続できるまで読まずにきた。 だから、重要性は…

紹介 呉智英『読書家の新技術』(朝日文庫、1987年) 連載③ 谷沢永一氏の『古典の読み方』批判

4.谷沢永一『古典の読み方』の読み方ー 「常識の奴隷」をあげつらう常識の奴隷(57頁~) この節で呉氏は、呉氏が「俗流教養主義」の代表とする谷沢永一氏の読書論たる『古典の読み方』を批判する。 *個人的には、本節が第3部ブックガイドと並んで重要な箇…

紹介 呉智英『読書家の新技術』(朝日文庫、1987年) 連載② ー小泉信三氏『読書論』・青年の読書ー

Ⅲ.読書論を読書する(つづき) ここで批判の対象として取り上げられるのが、祥伝社の「知的サラリーマンシリーズ」である。同シリーズの書き手は、、竹村健一氏、渡部昇一氏、堺屋太一、長谷川慶太郎氏、日下公人氏、谷沢永一氏、小室直樹氏、山本七平氏ら…

紹介 呉智英『読書家の新技術』(朝日文庫、1987年) 連載① 

これから本書の紹介をしようと思う。不規則な仕事、家庭生活、(永久)転職活動を続けながら、本書をまとめることは容易ではなかった。ゆえに、何度かに分けて連載することにする。 呉智英『読書家の新技術』(朝日文庫、1987年) はじめに この本を手に入れ…